歯周病治療│京橋の歯医者・歯科、年中無休の保険診療はアークデンタルクリニック

365DAYS / 年中無休・救急診療受付
06-6354-0377 平日21時、土日20時まで診療

歯周病治療 periodontal

歯周病とは

進行すると歯が抜け落ちる可能性がある病気。
歯を失う原因の多くは歯周病といわれています。

歯周病とは

歯周病は、歯の周りの歯肉や骨などに細菌が感染し、炎症を起こす病気です。細菌の塊である歯垢や歯石が、歯と歯のすき間や歯と歯肉のすき間に溜まると、細菌が出す毒素によって歯肉が炎症を起こし、腫れて出血するようになります。
さらに症状が進行し、炎症が歯肉の下の骨にまで及ぶと、骨が溶けはじめます。この状態を放置すると、骨が歯を支えられなくなり、最終的には歯が抜け落ちてしまうこともあります。
歯周病は成人の約8割がかかっているといわれる病気であるにもかかわらず、痛みなどのわかりやすい自覚症状がないため、気づかないうちに症状が進行していることが多い病気です。
歯肉が腫れている、または歯磨きをしていて出血があるという場合は、歯周病にかかっている可能性がありますので、お早めに受診ください。

歯周病と全身疾患への関わり

歯周病と全身疾患への関わり

近年の研究で歯周病が全身に多くの影響を与えることが明らかになってきています。歯周病が進行すると、細菌が出す毒素や代謝産物が歯肉から血管を通って血液に流れ込み、糖尿病や心疾患、脳梗塞、早期低体重児出産などの全身疾患を引き起こす可能性があるといわれています。また、お口の中で繁殖した歯周病の細菌が、気管や肺に入り込み、誤嚥性肺炎を引き起こすこともあります。このように、歯周病はさまざまな全身疾患との関わりがあるため、全身の健康のためにも、歯周病を治療し、再度かからないように予防していくことが大切です。歯周病は自覚症状がないまま進行しやすいので、歯周病を早期発見するためにも定期的に歯科医院で検診を受けましょう。

歯周病の進行

歯周病の進行度は、炎症が歯肉だけに限定する軽度の状態から、骨まで炎症が及ぶ重度の状態まで4つの段階に分けて表します。

歯肉炎

歯肉炎

歯や歯と歯肉のすき間に溜まった歯垢によって歯肉が炎症を起こし、赤く腫れた状態です。歯磨きの際に出血することがあります。歯肉が腫れて盛り上がるため、歯周ポケット(歯と歯肉のすき間の溝)が2〜3mmの深さになります。
歯肉のみに炎症が起きている段階を「歯肉炎」とよびます。この段階なら、歯と歯肉の周りの歯垢や歯石を丁寧に除去すれば、健康な状態に戻せます。

軽度歯周炎

軽度歯周炎

歯肉炎が進行し、炎症が歯肉だけでなく歯根の周りの線維や歯を支える骨にまで及んだ状態です。炎症が歯を支える骨にまで及んだ状態を「歯周炎」といい、進行度によって「軽度」「中等度」「重度」の3段階に分けられます。
軽度歯周炎では、歯磨きの際に出血があるほか、冷たい水がしみたり、起床時にお口の中にネバつきを感じたりする場合があります。歯周ポケットは3~5 mmの深さになります。

中等度歯周炎

中等度歯周炎

炎症が進行し、歯を支える骨が歯根の近くまで破壊され、歯がぐらつくようになる状態です。
歯肉の腫れと出血のほか、歯が浮くような感覚がしたり、口臭が強くなったりします。歯周ポケットは4~7mmほどとかなり深くなり、歯肉の退縮により歯が長くなったように見えます。

重度歯周炎

重度歯周炎

炎症による歯を支える骨の破壊がさらに進行し、歯根部分の骨の多くを失うことで、歯が大きくぐらつき、しっかりと噛めなくなります。歯周ポケットは6mm以上の深さに達して歯根が露出し、より歯が長くなったように見えます。歯肉から膿が出るようになり、口臭もさらに強くなります。この状態を放置すると、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

歯周病治療の流れ

歯周病の治療は、歯周病の原因となる歯垢や歯石の除去を基本とし、改善状態を確認しながら、症状に合わせて治療を進めていきます。

01

検査

歯垢の付着具合や、歯肉の状態、歯周ポケットの深さ、歯のぐらつき度合いなどを検査するとともに、レントゲン撮影にて歯の周りの骨の状態を確認し、歯周病の進行度を診断します。
また、現状の歯磨き方法をチェックし、磨き残しができやすい箇所を確認します。

02

初期治療

歯周病の治療の基本は、歯周病の原因である歯垢や歯石の除去です。初期治療では、毎日の歯磨きで歯垢をきちんと取り除くための歯磨き指導と、スケーリング・ルートプレーニング(歯石の除去)を行ない、歯肉の炎症の改善を目指します。

03

再評価検査

再評価検査では、最初に検査したときの状態と比較して、どれくらい症状が改善したかを調べます。
この検査結果をもとに、次に行なう治療を決め、治療の段階ごとに改善状態を検査しながら治療を継続します。

04

歯周外科治療

初期治療によって症状が改善しない場合は、歯周外科治療を行ないます。
歯肉を切開して歯根を露出させて、歯根に付着した歯石や汚れを除去します。ケースによってはGTR法やエムドゲイイン法などの歯の周りの骨を再生させる治療を行なう場合もあります。

05

メンテナンス

症状が改善し、歯周病治療が終わったあとは、その健康状態を維持することが大切です。歯周病は再発しやすい病気なので、予防と早期発見のためにも3~6ヵ月ごとにご来院いただき、歯磨きのチェックや、歯石の除去などのメンテナンスを受けていただきます。

歯周病の検査方法

歯周病の治療では、最初に症状の進行度を確認するために、以下のような検査を行ないます。

プロービング検査

プロービング検査

プローブとよばれる目盛が付いている探針器具を使用して、歯周ポケットの深さを測る検査です。測定時に出血の有無など歯肉の状態を確認し、歯周病の進行状態を診断します。
治療を始める前だけでなく、治療の段階ごとに行なうことで、症状の改善状態を確認できます。

動揺度の検査

動揺度の検査

歯を器具で挟んで揺らし、どのくらい揺れ動くかによって歯周病の進行状態を調べる検査です。正常な状態でも歯はわずかに動きますが、歯の揺れが大きいほど歯を支えている骨が破壊されており、症状が進行していることを示します。歯の揺れは動揺度といって0度から3度までの4段階で表されます。
前後に歯が動く場合には動揺度1度、前後左右に動く場合は2度、前後左右上下に動く場合は3度と表します。

レントゲン検査

レントゲン検査

レントゲン検査により、歯を支えている骨の状態を詳細に把握できます。歯を支えている骨の量が少ないほど歯周病は進行していると診断します。また、歯肉に隠れて直接は見えない歯根の表面に付着した歯石の有無なども、レントゲン検査で確認できます。

歯周病の治療方法

歯周病治療は、適切な歯磨きによる歯垢の除去を基本としつつ、患者さまの症状に合わせて以下のような治療を行ないます。

スケーリング・ルートプレーニング

スケーリング・ルートプレーニング

スケーリング・ルートプレーニングは、歯周病の原因となる歯石を取り除く処置を指します。歯石の表面には歯垢が付着しやすく、放置するとさらに細菌の温床となってしまうため、歯周病の改善には歯石の徹底的な除去が重要です。スケーリングでは、スケーラーとよばれる器具を使用して、歯にこびりついた歯石を取り除きます。
ルートプレーニングは、おもに歯周ポケットが深くなる中等度以上の歯周炎に対して行なう処置で、スケーラーを使って歯周ポケットの奥深くにある歯石や汚染されたセメント質を取り除き、歯根の表面を滑らかに研磨します。歯根の表面が滑らかになると、歯肉が歯根に再び接着しやすくなります。

GTR法

歯周病の進行によって破壊されてしまった歯の周囲の骨などの歯周組織の再生を促す治療方法の一つです。
歯周組織を失った部分をメンブレンとよばれる人工膜で保護してスペースを確保し、粘膜の侵入を防ぎながら骨や歯根膜の再生を促します。
GTR法を行なうことで、完全に歯周組織をもとの状態に戻せるわけではありませんが、失った歯周組織を健康な状態に回復させられます。

誘導材料を用いた歯周組織再生療法

歯周組織再生誘導材料とよばれる歯の成長に関与するタンパク質を主成分とした薬剤を塗布することで、歯を支える骨などの歯周組織の再生を促す治療方法です。
歯肉を切開し、歯周ポケットの奥にある歯垢や歯石を取り除いたあと、歯周病の炎症によって破壊された部分にエムドゲインを塗布し、歯周組織の再生を待ちます。
手術にかかる時間は約1時間で、歯周組織が再生されるまでの期間は患者さまによって個人差がありますが、数ヵ月から1年ほどかかります。
GTR法と同じく完全に再生させることはできませんが、ある程度の再生は期待することができます。

歯周病の予防方法

適切な毎日の歯磨きに加え、定期検診の受診と生活習慣の改善を行なうことで、歯周病を予防できます。

歯磨き指導

歯磨き指導

歯周病予防の基本は、歯周病の原因となる歯垢をお口の中からしっかりと取り除くことです。歯垢は日々発生し続けるため、毎日の歯磨きによる除去が大切です。
歯磨き指導では、現状の歯磨きの改善点や患者さまのお口の状態に適した歯の磨き方、歯間ブラシなどの補助清掃用具の使い方などについて丁寧にレクチャーいたします。

定期検診

定期検診

歯周病は痛みなどのわかりやすい自覚症状がないため、気づかないうちに進行してしまう病気です。そのため、定期的に検診を受けていただき、歯周病にかかっていないかを検査し、歯磨きでは除去しきれない歯垢や歯石を取り除くことで、歯周病を予防できます。

生活習慣の改善

生活習慣の改善

歯周病を予防するためには、歯周病の原因である歯垢を溜めない生活習慣への改善も大切です。
当院では、患者さま一人ひとりに対してどのような生活習慣の改善が必要なのかを丁寧にアドバイスいたします。